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日本美術教育学会京都支部研修会 2014.12.6

今年度3回目の日本美術教育学会京都支部研修会の案内をいたします。今回も会員以外の方の参加を呼びかけています。気軽にご参加ください。

■ 日 時 2014年12月6日(土) 14:00開始~17:00終了予定 (受付は13:30から)
■ 場 所 同志社大学今出川キャンパス「明徳館」 1F 5号室
■ 内 容
  (1)実践発表 野田 朋子(京都市立衣笠中学校教諭)
    ①鑑 賞 「対話型の鑑賞授業の取組~大学との連携を通して~」
    ②質疑応答
  (2)講演 高田 定明(大阪青山大学短期大学部准教授)
    ①「子どもはなぜ複数の太陽を描くのか
        ~絵画表現に見られる独自なシンボル・配置形態・意味内容の視点から~」
    ②質疑応答

※ 17:30から懇親会を予定しています。多数ご参加ください。
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EDU・LABO教育イノベーション開発研究所の研修会

11月5日(水)はEDU・LABO教育イノベーション開発研究所の研修会に参加した。EDU・LABOとは、「イノベーション」という言葉が示すように、新たな発想や考え方に基づき、抜本的にこれからの教育のあり方を追究し具体的な改善策を提案(場合によっては実践)する特定非営利活動法人である。事務局及び研修会場を(元)京都市立生祥小学校にもつ。私は理事として参画している。

6月から研修会を開始し、第6回目になる。今回は日本教育新聞の記者である高橋巨樹氏の講演である。

演題は「記者から見た教育界の課題」。

高橋氏の信条は、
① 誰に対しても、公平・公正であれ。
② 記者は無名であればあるほどよい。影にすぎない。
居丈高なジャーナリストに辟易することがよくある。しかし、高橋氏はまったく違うタイプ。人の意見に耳を傾け誠意をもって受け止めようとされている。語られる一つ一つの言葉にもこの信条が込められている。

1年間に80校ほど訪問取材。16年間の勤務で全国の学校を約1300校まわられたことになる。世間一般の学校不信・教師不信の風潮の中、ご自身も小中高の教師から100回以上の体罰という教師暴力を受け、同じ思いを募らせておられた。ところが、取材を重ねる中で素晴らしい教職員との出会いや優れた教育実践を目の当たりにして、基本的に学校や教職員を応援する立場をとられるようになった。

「私の1週間」という資料には、記者としての日々の取材の様子や内容が記されていた。全国的な視野でどこに焦点を当て、何をどのように取材するか。アポイントをとりながらスケジュールをどのように組み立てるか。大変なご苦労をされていることがわかる。

次に、高橋記者ご自身が取材し記事にされた自社の新聞等のコピーをもとに、校長のリーダーシップが発揮されて成果が上がった幾つかの特色ある取組の紹介があった。いつも窮地の追い込まれているという感覚をもち続けている我々にとって、こういう事例を示していただくと、少し安心し同時に元気が出てくる。

最後には、教育界で条件整備が一向に進まない中、どのように解決すればよいかについて二つの提案があった。

① 教育界の味方を増やすこと。

大切なことは教職員の日々の献身的な努力を広く発信し多くの人々に理解を求めることである。各学校が保護者・地域に対して、文部科学省も財務省を含む各省庁への交渉力を高めながら全国民に対して、もっと丁寧にわかりやすく説得力のあるものに。また報道機関も文部科学省の施策や学校のもつ課題や実践についての正しい理解のもと、ネガティブな面だけに目を向けるだけでなく、新たな展望を拓くような記事を読者に伝えることも必要である。

資料の中に「学級経営の達人の技術は民間企業に『輸出』できる」というくだりがあった。学校社会の閉鎖性や教職員の世間知らずなどの批判から、民間管理職の登用など以前から進められているが、逆に集団の相乗的な働きを活かす優れた学校(教師)の実践は、「人が学び育つ」という観点に立てば当然民間企業にも生かせるはずである。

② 教育界への不信感が生じる構造的な問題を分析すること。

各学校の生徒指導にみられる児童生徒の短所をことさら指摘したり教師の一方的な考え方を押しつけたりすること、さらには体罰という暴力の行使は、不信感を増大することがあっても信頼関係を築くことはない。

高橋記者は「生徒指導」を一般的にとらえられている狭い意味での生徒指導観に基づいて述べられているが、児童生徒が学校に自らの居場所があり安心して学校に通える学校づくりや児童生徒の可能性を信じ愛情をもってかかわることの大切さは、いくら強調してもしすぎることはない。

不信感が生じる構造的な面という意味では、政治の在り方も大きくかかわっている。

「教育改革という名前なのだけど、要するに教育改革ではなく、教育の政治利用なんです。真っ当な議論をするのがバカバカしいくらい、教育ではないのです。それから、教育のスケープゴート化があります。すべての責任を教育になすりつけることによって他の問題を全部隠ぺいしてします。この2つがセットになって進んでいるとことが怖ろしいところです。」(現代思想2014年4月 討論「教育再生」の再生のために)
「教育再生会議」以降の教育行政の現状を、文科省(官僚)と中教審の歯止め機能が崩壊し政治主導(財界主導)の暴走ととらえる佐藤学氏はこう述べる。

不信感を増幅し危機感を煽ることによって、教育改革という名のもとに現場感覚から大きく乖離した制度変更(教育破壊)を矢継ぎ早に「実行」する手法は、自己利益のためのサービスを学校教育に求める一般大衆の意識を上手く絡めとる。結果として、学校の権威は失墜し、教職員に払われる敬意は著しく損なわれる。

「教職員を尊重できない国は、国力が下がり、やがて衰退する」(高橋記者)

確かに教職員の待遇や社会的立場の低下、それによる教職員のなり手不足と質の低下が進行している。人は信頼感を覚え敬意をもつ人物からしか真に学べない。鉄則である。

学校が半ば「ブラック企業」化し、教職員が過酷な勤務を強いられている現状は厳しい。しかし、被害者意識を募らせるだけで終わってはならない。高橋記者が取り上げてこられた事例のような、苦しい中であっても児童生徒・保護者や地域の方々との信頼関係をつくりあげる地道な実践の積み上げが求められている。

財務省が小学校を全国的に標準的な規模に統合して教員18,000人を減らし、小学校1年生の定員を40人に戻すことによって教員4,000人を減らすという教育予算の削減策を打ち出してきた。

もうこれ以上「政治の言葉」や「経済の言葉」で教育を語ることはやめようではないか。教育は「国家百年の計」。繰り返すが未来への投資。公共性を基盤とし共同体存続を担う使命をもつ。学校教育は格差社会の是正や持続可能な社会の実現などにも大いにかかわる大事業。併せて疲弊している地域の活性化を図る重要な文化拠点でもある。

高橋巨樹記者は現在40歳。教育に造詣深く、高い見識をもつジャーナリストとして今後のご活躍を大いに期待したい。またお話をお聴きする機会を楽しみにしている。

今回は福井県からお二人の中学校校長の参加があった。懇親会も含めて短時間ではあるが様々な情報交換ができた。これも大きな収穫であった。
プロフィール

ryoichi25r

Author:ryoichi25r

細谷 僚一 hosotani ryoichi
■ 大阪府箕面市生まれ(1948)
■ 京都教育大学教育専攻科美術工芸修了
■ 京都市立中学校教諭(美術科)16年
■ 京都市教育委員会学校指導課指導主事7年
■ 京都市立中学校教頭2年
■ 京都市教育委員会教職員課 人事主事5年
■ 京都市中学校校長5年(定年退職)
□ 大谷大学 教職支援センター教職アドバイザー4年(終)・非常勤講師3年(終)
□ 立命館大学 非常勤講師5年
□ 京都嵯峨芸術大学 教授3年
□ 京都女子大学 非常勤講師1年


履歴が示すように、専門は学校教育と美術科教育です。もともと好奇心旺盛なたちなので、様々なことに関心があります。学校教育にしても美術科教育にしても他のジャンルとのかかわりや歴史的観点から俯瞰的にみていくつもりです。

「美術科教育の未来」
2050年あたりに照準(大風呂敷)をあて、改善の姿を描こうと思っています。

「私の本棚」
読んだ本のまとめや感想をできるだけコンパクトにして整理したいと考えています。最も工夫したいことはそれぞれの本の関連づけです。

「気づ記・思いつ記」
日々の生活の中で気づいたことや思いついたことなどを日記のように表したいと思っています。


 

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